空力から操安性まで車両全体を高次元で調律。
ワインディングから街乗りまで心地よく駆け抜けられるハンドリングを追求
今回のGR86用「GR PARTS」のコンセプトは、「Stylish Street Sports」。
このコンセプトワードにの中には、
「日常と非日常を高い次元で調律したい」という思いが込められている。
日常という言葉の中には、
愛車として毎日触れ合う通勤や買い物、休日のお出かけシーンでの活躍を想定している。
非日常という言葉の中には、
「サーキットに行ってみたい」とポテンシャルを感じさせる性能と
その期待を裏切らない奥行きのある商品にしたいという思いが込められている。
コンセプトである「Stylish Street Sports」に向けて具体的にどのようなパーツにしていくべきなのか
企画/設計/実験等様々な分野のメンバーと、時には実際に車に乗りながら議論を重ねた。
その上で拘ったのは「性能」「見栄え」「使い勝手」3要素のトータルバランスである。
「GR PARTS」として性能に紐づき機能を語れること、それを見て恰好良いと「直感」させる造形であることは勿論、使い勝手にも配慮することで「GR86に乗る」というシーンそのものがスタイリッシュに映えるようデザインしている。
すべてのパーツ、すべての造形には見た目だけではない機能が付与されている。
そこにデザイナーの「想い」が込められている。
デザイナーの描いた2Dスケッチを基にデジタルツールを用いて3Dモデルに起こしていく。
ただし、単純なスケッチの3Dモデル化がデジタルモデラーの役割ではない。
2Dスケッチでは表現しきれていない部分やデザイナーの「想い」を仮想空間内で補完しつつ
更には面品質や生産性までを考慮しながら造形を磨き上げていくことがその真骨頂である。
その拘りは見えないところも含め隅々まで行き届いている。例えばエアロパーツ下面。
普段目にする部分ではないが下面形状は空力性能に大きな影響を与える一方で生産上の制約も多い。
その為、見えない部分にもかかわらず何度もデザイナーや技術陣と議論を重ね、様々な要件をクリアしながら性能確保とデザイン性の両立を図っている。デジタルモデラーの矜持である。
CFDとは”Computational Fluid Dynamics (数値流体力学)”の略。
コンピューター上でデジタルの車両にデジタルの風を当て、空気の流れを計算する手法である。
今回の「GR PARTS」の開発には、SUPER GT車両開発と同じ
プラットフォームを使用して開発を行った。
ラフデザインの段階からCFD解析を行い、その結果をもとに形状を修正してフィードバックすることを
何度も繰り返し行ったことで、実走テストでの走り出しレベルが数段向上した。
例を挙げると、GRカナードの形状と角度である。
開発初期の段階は、製品版よりも大きな形状であったが、それだとフロントが効きすぎるため、
CFD解析と実走テストの結果から、角度と大きさをコンパクトに抑えた最も前後バランスが良い
形状に仕上げることにつながったのである。
同様のことをエアロパーツでも行い、全体の空力性能のレベル向上を実現している。
トヨタカスタマイジング&ディベロップメントの開発ドライバーは、テストコースにおいて
実際に試作品のパーツを車両に取り付けて、操縦安定性の造り込みを行っている。
エアロパーツをはじめ、ボディー剛性部品やサスペンションなど、一つ一つをテストし、チューニングを行うことで、目標とする乗り味を造り込んでいる。
今回のエアロパーツの空力性能は、デザイナーなどとディスカッションを重ね、エアロパーツの形状を作り込んだ。また、合わせてCFD解析を取り入れたことにより、試作段階から非常に良いハンドリングを実現できた。
そのため、エアロパーツだけでもサスペンションを変えたような性能が出せるというところが特徴となっており、さらにカスタマイズを楽しみたい方は、シンプルなセットからはじめ、お好みのパーツを追加していただくことで、自分だけの「GR86」を作ってみてはいかがだろうか。
※画像は開発車輌のため一部仕様が異なります。
以下のトヨタ販売店でGRパーツを装着した車をご覧いただけます。詳しくは各販売店へお問い合わせください。
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