優れた機能を有しながら、芸術的なデザインを。
我々TRDがメーカーワークスであるがために。
今回はニュージャンルクロスオーバーのUX。
その独創的かつ唯一無二のフォルムは純正の
状態でも空力性能を有している。
純正車両の空力性能向上は、嬉しい反面我々の存在意義を見出すことが難しくもなる。
またデザインも同様、純正で特徴的な、どこにも属さないオリジナリティを醸し出している。
この素晴らしい素材に対して、我々TRDはどのようなアプローチをすべきか。性能とデザインの両立、いわゆる”優れた機能美”を有したものはできるのか・・・
今までにないデザインや今までとは違うアプローチの空力デバイスはどうやって創るのか。
たくさんのモチーフや色、形態、もちろん効能も検討に次ぐ検討をした。
進んだかのように見えたものが進んでいない。
そんな苦悶をチームみなで味わっていた。
今回の突破口は、普段無口な設計者の熱い想いだった。「こんな形状のウィング、創りたい」
我々が本当に欲しいもの、乗りたいものを創造する。
そんなモノづくりの原点に立ち返れた瞬間でもある。
純正車両のレクサスデザインを邪魔せず引き立てる、華美ではない存在感。機能を予感させる造形。
それらを実現させるための考え方が”光と影”の使い方だった。
このコップは上段写真の机上中心にある、ペンの刺さったもの。
何の変哲もないコップ。
これに光を当ててみる角度を変えていくと様々な見え方になっていく。
時のうつろいにより美しさが変化していく。
それぞれのエアロパーツが独立しているにもかかわらず、有機的に繋がって見える。
そんなデザインを手がけられたら。
日中にはグラフィカルな、緻密に計算された美しさを、夜闇では印象的な水平線が浮かび上がる。
光を吸収するマットブラックがコントラストをより一層際立たせ、スピンドルグリルが見えない夜でも明快な存在感を醸し出すことができた。
リヤも同様な仕掛けを施してある。
リフレクター周辺の下から斜め上へと蹴りあがるマットブラックのハイライト、これは夜闇や光と影の狭間に時折見え、疾走感を産み出している。
このマットブラックの比率にもこだわりが。
車両側面、ドアパネルとの色面積と比率に注力をした。
エアロパーツを付与し、ボディカラー(写真では白)の部分が大きくなればなるほどミニバンのようなドアの大きい、縦長の印象となる。
それは純正の持っていた窓とドアパネルの比率が崩れることとなり、変わり映えするものともいえる。
TRDではそれよりも純正同等の比率を選択した。
全高の低い独創的なスタイルを生かすために。
純正の持ちうる低重心を見た目にもわかりやすくするために。すべては機能を予感させる造形のために。
“フォトジェニック”の概念を変えたい。
カタログや、ある一定の瞬間だけ美しいものではない。
つくりこまれた世界観はどの瞬間を切り取っても美しい。
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